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生活習慣病管理料の算定要件を徹底解説|(I)(II)の違い・併算定不可一覧

2026年6月26日 ・ 下地

生活習慣病管理料は、2024年度改定で実務が大きく変わった管理料です。 この記事では、生活習慣病管理料の算定要件、(I)(II)の違い、併算定不可一覧をまとめます。 医療事務スタッフ、院長、事務長がレセプト点検で使えるよう、返戻事例と算定漏れチェックリストも掲載します。 読了時間は約15分です。


【結論】生活習慣病管理料の算定で押さえるべき3つのポイント

生活習慣病管理料の算定要件で最初に見るべき点は3つあります。 1つ目は、生活習慣病管理料(I)と(II)の包括範囲です。 生活習慣病管理料(I)は検査、注射、病理診断まで包括するのに対し、生活習慣病管理料 (II)は検査等を出来高で算定します。 2つ目に、併算定不可ルールが存在することです。 特定疾患処方管理加算は、同月の別日でも算定できません。 3つ目に、算定漏れ防止に注意が必要なことです。生活習慣病管理料 (II)では外来栄養食事指導料、CPAP、診療情報提供料などを別途算定できる場合があります。 まず自院の運用を「(I)(II)の選択」「併算定不可」「別途算定可能項目」の3軸で点検してください。

生活習慣病管理料とは?制度の基本をわかりやすく解説

生活習慣病管理料は、高血圧症、脂質異常症、糖尿病を主病とする患者に対し、総合的な治療管理を評価する点数です。 2024年度診療報酬改定では、これら3疾患が特定疾患療養管理料の対象から外れました。 厚労省資料でも、生活習慣病に係る医学管理料の見直しとして整理されています(令和6年度診療報酬改定の概要)。 その受け皿として、生活習慣病管理料(I)と生活習慣病管理料(II)の運用が中心となりました。

改定の背景には、算定実態の偏りがあります。 糖尿病、高血圧症、脂質異常症は、特定疾患療養管理料の算定上位3疾患の97.8%を占めていました。 一方で、旧来の生活習慣病管理料の算定実績は少なく、特定疾患療養管理料の57分の1にとどまっていました。 そのため、診療報酬改定で「生活習慣病を継続的に管理する評価」へ再編しました。


対象疾患と対象患者

生活習慣病管理料の対象は、次の3疾患を主病とする患者です。

対象疾患注意点
高血圧症主病であることが必要
脂質異常症高脂血症を含む(家族性高コレステロール血症は除外)
糖尿病在宅自己注射との関係に注意

算定対象は、200床未満の病院または診療所の外来患者です。 また、合併症病名だけでは足りません。 糖尿病性網膜症などの関連病名だけでなく、3疾患のいずれかが主病である必要があります。


特定疾患療養管理料からの移行(2024年度改定の背景)

2024年6月の移行では、現場に大きな負担が出ました。 実際に現場で最も混乱したのは点数や算定よりも主病の整理、療養計画書の作成、署名取得、併算定不可項目の把握に時間を要しているという声がありました。。 移行時に有効だった準備は、対象患者の事前抽出です。

現場のスタッフは

引用

特定疾患の対象病名を持つ患者をあらかじめ抽出し、電子カルテにコメントを残しました。

としています。 またあるスタッフは

引用

算定要件、外来管理加算、特定疾患処方管理加算、医学管理料との重複不可を資料化しました。

とあります。

2026年改定では、この負担の一部が軽くなります。 厚労省の令和8年度診療報酬改定資料では、生活習慣病管理料(I)(II)の見直しが示されています(令和8年度診療報酬改定資料)。 療養計画書の患者署名は不要となり、医学管理料等の包括範囲も見直されました。 ただし、2026年6月1日施行の内容は、告示・通知・疑義解釈の確認が必要です。


施設基準と届出

生活習慣病管理料を算定する医療機関は、生活習慣に関する総合的な治療管理を行える体制が必要であり、 許可病床数200床未満の病院または診療所が対象です。 原則地方厚生局長への届出は不要ですが情報通信機器を用いて生活習慣病管理料(II)を算定する場合は、オンライン診療の届出が必要です。

また院内掲示では、28日以上の長期投薬やリフィル処方箋の交付可否を明示する必要があります。

生活習慣病管理料(I)と(II)の違い

生活習慣病管理料(I)と(II)の最大の違いは、検査等を包括するかどうかです。生活習慣病管理料 (I)は点数が高い一方で、検査、注射、病理診断が包括されます。生活習慣病管理料 (II)は点数が一律333点ですが、検査等を出来高で算定できるというメリットがあります。

算定区分の比較

生活習慣病管理料(I)と(II)の違い

生活習慣病管理料(I)

610〜760点

検査・注射・病理診断まで包括

  • 点数は高い
  • 月1回算定
  • 包括範囲の説明が重要

生活習慣病管理料(II)

333点

検査等は出来高で算定可能

  • 患者説明がしやすい
  • 検査の算定漏れに注意
  • 情報通信機器では290点

点数の比較(疾患別・算定区分別)

生活習慣病管理料(I)は、主病ごとに点数が異なります。 令和6年度改定後の点数は、厚労省資料でも示されています(令和6年度診療報酬改定)。 脂質異常症は610点、高血圧症は660点、糖尿病は760点です。 生活習慣病管理料(II)は、対面診療で333点です。また、 情報通信機器を用いた場合は290点となります。

患者負担だけを見ると、生活習慣病管理料(I)の点数は高く見えますが 、検査や注射が含まれるため、年間を通して患者に説明しやすいというメリットがあります。


包括範囲の違い(最大のポイント)

生活習慣病管理料(I)は、生活習慣病の治療管理に必要な多くの費用を包括します。 同日の外来管理加算、医学管理等、検査、注射、病理診断が含まれますが、画像診断、投薬、処置、手術などは別途算定できる場合があります。

生活習慣病管理料(II)は、同日の外来管理加算と一部の医学管理等を包括します。 一方で、検査、注射、病理診断は出来高で算定できます。 この違いが、自院の収益と患者説明の両方に影響します。


(I)と(II)の使い分け判断基準

実務では、迷ったら生活習慣病管理料(II)を基本にする医療機関もあります。 実際に現場の声として

引用

経営者や担当医と確認し、収益シミュレーションで決定しました

とする声があります。

また他のスタッフも、

引用

生活習慣病管理料(I)は患者負担が急に高く見える点を懸念し、ほとんどの患者で(II)を算定していました

という声がみられました。

単に生活習慣病管理料(I)が算定として不適切という意味ではありません。 一般的な考え方として、「症状安定例は(I)、コントロール不良で検査頻回例は(II)」と整理すると分かりやすいでしょう。 生活習慣病の疾患で長期処方されている 使い分けの目安は次の通りです。

患者・運用の状況候補理由
症状が安定し、長期処方中心(I)管理と検査を包括しやすい
検査頻度が高い(II)検査を出来高で算定できる
治療変更が多い(II)診療実態に合わせやすい
患者負担の急増を避けたい(II)333点で説明しやすい
今後半年の方針が固まっている(I)または(II)6ヶ月制限を見越して選ぶ

一度生活習慣病管理料(I)から(II)、または生活習慣病管理料(II)から(I)へ切り替えると、同一患者では6ヶ月以内に逆側を算定できません。 月単位の損得だけでなく、半年間の検査計画と処方方針で判断しましょう。

算定要件の詳細【実務チェックリスト】

生活習慣病管理料の算定要件は、対象疾患、療養計画書、算定頻度、初診月の扱いを押さえると整理できます。 レセプト点検では、次のチェックリストを先に確認しましょう。

チェック項目確認内容
主病高血圧症、脂質異常症、糖尿病のいずれか(ただし、家族性高コレステロール血症については除外)
初診月初診料算定月ではない
算定回数月1回限り
療養計画書初回用または継続用を作成、交付
診療録写しを添付
6ヶ月制限生活習慣病管理料(I)(II)の切り替え制限を確認
在宅自己注射主病が糖尿病の場合は特に確認

療養計画書の作成要件

療養計画書は、生活習慣病管理料の中核部分です。 様式は厚労省の別紙様式9などを使用します(別紙様式9)。 初回は別紙様式9、継続時は別紙様式9の2を使用します。 交付頻度は概ね4月に1回が目安です。交付前に血液検査等を済ませて療養計画書に反映できるように準備しておくと診療がスムーズです。 療養計画書の写しを診療録に添付します。

様式用途実務ポイント
別紙様式9初回用問診、検査結果、問題点、目標設定
別紙様式9の2継続用進捗評価、目標の見直し

2024年改定時点では、患者署名による同意が必要でしたが、 2026年診療報酬改定では、患者署名が不要になります。 ただし、説明と同意、計画書作成、交付、診療録管理は引き続き必要です。

実務上、療養計画書作成の効率化は、実務においてテンプレート化と役割分担が鍵となります。 クリニックに勤務しているスタッフは、病名に合わせた定型アドバイスを事前に入れ、患者ごとの項目を追加する運用を挙げています。 予約患者は看護師が診察前に準備し、予約外は医師が診察時に作成するといった流れです。

またあるスタッフも対象患者を抽出し、電子カルテにテンプレートを保存していたという意見もありました。

療養計画書の作成日は、カルテ内のコメント機能で管理すると算定漏れを防ぎやすくなります。 診察後は、交付された形跡があるかをカルテ内の控えで確認しましょう。。


算定頻度と算定できないケース

生活習慣病管理料は、(I)(II)とも月1回限りです。 初診料を算定した日の属する月は算定できません。 3月30日に初診となった患者なら、暦月が変わる4月1日以降に算定できます。。

算定できない代表例は次の通りです。

ケース算定可否理由
初診料算定月不可告示上の制限
入院患者不可外来管理の評価であるため
対象3疾患が主病でない不可主病要件を満たさない
糖尿病主病で在宅自己注射指導管理料を算定不可管理料自体が算定不可
(I)(II)切替後6ヶ月以内逆側は不可相互の算定制限

血糖自己測定指導加算(500点)

血糖自己測定指導加算は、生活習慣病管理料(I)に限り算定できます。 点数は500点,

2型糖尿病でインスリン製剤を使用していない患者が対象です。 月20回以上の血糖自己測定を実施し、必要な指導を行った場合に年1回算定します。

この加算は、生活習慣病管理料(II)では算定できません。 糖尿病患者の管理で生活習慣病管理料(I)を選ぶ場合は、対象者の有無を事前に確認しましょう。。

併算定不可項目の一覧【(I)(II)比較表】

生活習慣病管理料算定の返戻を防ぐには、包括項目と別途算定可能項目を分けて覚える必要があります。 特に注意すべきなのは、特定疾患処方管理加算、外来管理加算、在宅自己注射指導管理料です。

項目管理料(I)管理料(II)注意点
外来管理加算(同日)不可不可生活習慣病管理料に含まれる
外来管理加算(同月別日)要件充足が条件
特定疾患療養管理料不可不可対象3疾患は移行
特定疾患処方管理加算(同月)不可不可疑義解釈その11で明確化
検査包括(II)の算定漏れに注意
注射包括(I)では包括
病理診断包括(II)では出来高
画像診断別途算定可能
投薬処方料等は別に確認
在宅自己注射指導管理料条件付き条件付き主病が糖尿病なら管理料不可

(I)で包括される項目(検査・注射・病理・医学管理等)

生活習慣病管理料(I)では、検査、注射、病理診断が包括されます。 ただし、次の5項目は別途算定可能です。

(I)で別途算定可能な主な項目
糖尿病合併症管理料
がん性疼痛緩和指導管理料
外来緩和ケア管理料
糖尿病透析予防指導管理料
慢性腎臓病透析予防指導管理料

(II)で包括される項目と除外16項目

生活習慣病管理料(II)は、検査、注射、病理診断が出来高算定可能です。 しかし、医学管理等において除外項目があるため注意が必要です。。 2024年の制度で別途算定可能な16項目は次の通りです。

カテゴリ項目
栄養指導外来栄養食事指導料、集団栄養食事指導料
疾患別管理糖尿病合併症管理料、糖尿病透析予防指導管理料
疾患別管理慢性腎臓病透析予防指導管理料、外来緩和ケア管理料
禁煙・就労支援ニコチン依存症管理料、療養・就労両立支援指導料
診療情報提供診療情報提供料(I)(II)、診療情報連携共有料
薬剤情報薬剤情報提供料

厚労省の令和8年度診療報酬改定資料では、生活習慣病管理料(II)の包括範囲見直しが示されています。 特定薬剤治療管理料、悪性腫瘍特異物質治療管理料、喘息治療管理料、がん患者指導管理料などが、総合的な治療管理の範囲を超える医学管理として整理されています。 公開時点では、2026年6月1日施行予定の告示・通知を必ず確認してください。


注意すべきポイント(特定疾患処方管理加算・在宅自己注射)

特定疾患処方管理加算は、生活習慣病管理料の算定月には算定できません。 この点は厚労省の疑義解釈でも確認されています(疑義解釈資料その11)。 同日だけでなく、同月の別日でも不可です。 この点は2024年8月29日の疑義解釈その11で明確化されました。

実際に現場でも返戻・査定が起きています。

引用

改定直後はレセプト50枚に1枚程度、ASPエラーで検出される前は200枚に1枚程度の頻度で算定してしまいました。

という声や、

引用

算定開始月から2ヶ月ほど、特定疾患の病名が残ったまま請求した事例がありました。

と述べています。

在宅自己注射指導管理料は、主病の判断が非常に重要です。 糖尿病が主病で、糖尿病に対する在宅自己注射を行う場合は、生活習慣病管理料自体を算定できません。 通常は、医療資源の投入量が多い糖尿病が主病となり、在宅自己注射指導管理料単体が適正と考えるといいでしょう。 主病は点数だけで判断せず、診療実態に応じて判断してください。

2026年診療報酬改定では、糖尿病以外の在宅自己注射は併算定可能になります。 一方で、糖尿病のインスリン製剤やGLP-1系薬剤は、引き続き算定不可となっています。


外来管理加算との併算定ルール(疑義解釈資料その1問133)

外来管理加算は、同日なら生活習慣病管理料に含まれるため算定できません。 ただし、同月の別日に診療し、外来管理加算の要件を満たす場合は算定可能です。 疑義解釈その1の問133でも、別日の診療では要件を満たせば算定可能とされています(疑義解釈資料その1)。

よくある誤解は、「生活習慣病管理料を算定した月は外来管理加算が一切取れない」というものです。 正しくは「同日は不可、同月別日は可」です。 月2回来院する患者の会計で特に重要です。また、月2回以上来院する患者に対しては生活習慣病管理料は1回しか算定できないので混同しないよう注意しましょう。

算定漏れしやすい項目と防止チェックリスト

生活習慣病管理料では、返戻を避けるだけでは不十分です。 特に生活習慣病管理料(II)では、別途算定できる項目を漏らさないことが収益面で重要になります。 実際の現場では、在宅自己注射指導管理料、CPAP、検査が漏れやすい項目として挙がっています。。


(II)で別途算定可能な16項目(カテゴリ別一覧)

生活習慣病管理料(II)では、検査、注射、病理診断に加え、複数の医学管理等を別途算定できます。 次の表を会計ブースやレセプト点検用の資料に入れてください。

カテゴリ確認する項目
栄養指導外来栄養食事指導料、集団栄養食事指導料
禁煙支援ニコチン依存症管理料
疾患別管理糖尿病合併症管理料、透析予防指導管理料
在宅療養CPAP、在宅酸素療法指導管理料など
診療情報診療情報提供料(I)(II)、薬剤情報提供料
就労支援療養・就労両立支援指導料

実務上、在宅自己注射指導管理料、検査、外来管理加算、CPAP で算定ミスが出やすいという声が挙がっています。

特に生活習慣病管理料(I)(II)の両方を運用する医療機関では、生活習慣病管理料(II)なのに生活習慣病管理料(I)と認識して検査を算定漏れしてしまう可能性があります。


CPAP併算定可能化(2024年改定の見落としやすい変更点)

在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料(CPAP)は、2024年改定で生活習慣病管理料との併算定が可能になりました。 生活習慣病管理料の運用上の見落としやすい項目としても指摘されています(佐々木総研の解説)。 旧制度の感覚で「包括される」と思い込むと、算定漏れにつながります。

実際にある医療機関では生活習慣病管理料と在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料(CPAP) 対象患者で3件程度の併算定があったと回答しています。在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料(CPAP) は診療報酬点数においても非常に単価が高いので収益面においても重要なポイントになります。糖尿病患者の在宅自己注射と混同しないよう、CPAPは別枠でチェックしましょう。。


眼科/歯科連携加算(2026年改定で新設)

2026年改定では、糖尿病患者の合併症対策として眼科・歯科連携の評価が新設されました。 厚労省の令和8年度改定資料でも、生活習慣病管理料の見直し項目として示されています(令和8年度診療報酬改定資料)。 眼科医療機関連携強化加算、歯科医療機関連携強化加算は、それぞれ60点、年1回の算定です。 合併症による糖尿病性網膜症や歯周病のリスクを考えると、普段眼科や歯科にかかっていない患者にとって受診の良い契機になるという大きなメリットがあります。

2026年6月以降は、糖尿病主病の患者で眼科・歯科受診歴を確認してください。


算定漏れ防止チェックリスト【実務用9項目】

算定漏れ防止

生活習慣病管理料(II)の算定漏れ防止チェックリスト

  1. 1

    栄養指導を行ったか

    外来栄養食事指導料

    漏れやすさ

  2. 2

    禁煙指導を行ったか

    ニコチン依存症管理料

    漏れやすさ

  3. 3

    CPAP治療中か

    在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料

    漏れやすさ

  4. 4

    糖尿病足病変リスクがあるか

    糖尿病合併症管理料

    漏れやすさ

  5. 5

    透析予防チーム指導をしたか

    糖尿病/慢性腎臓病透析予防指導管理料

    漏れやすさ

  6. 6

    他院へ紹介状を書いたか

    診療情報提供料(I)(II)

    漏れやすさ

  7. 7

    治療と仕事の両立支援をしたか

    療養・就労両立支援指導料

    漏れやすさ

  8. 8

    在宅自己注射中か

    主病により可否を確認

    漏れやすさ

  9. 9

    検査を実施したか

    (II)では出来高算定

    漏れやすさ

チェック体制は、週次と月次の二段構えが有効です。

実務上の手段として

引用

レセプトチェック前に対象患者を週次でリストアップし、複数人で確認し、 さらに医師事務作業補助者にも声をかけ、診察時に病名や療養計画書の説明有無を確認しました。そうすることで月次の点検がスムーズになります。

という声があります。

またあるスタッフは

引用

間違えた項目のリストを作り、医師に共有し、会計ブースで繰り返し見られるようにする運用しました。

と挙げています。 新人教育では「対象3疾患を主病とする患者に月1回算定、初診月は除く」を徹底しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 生活習慣病管理料は初診で算定できますか?

初診料を算定した日の属する月は算定できません。 翌月以降の再診時に、対象疾患、主病、療養計画書などの要件を満たせば算定できます。 月末初診の場合は、暦月が変わるタイミングを確認してください。


Q. 月に何回算定できますか?

生活習慣病管理料(I)(II)とも、月1回限りです。 同じ月に生活習慣病管理料(I)と(II)を併算定することはできません。 また、(I)から(II)、または(II)から(I)へ切り替えた場合、6ヶ月以内は逆側を算定できません。


Q. 在宅自己注射指導管理料と同時に算定できますか?

主病が糖尿病で、糖尿病に対する在宅自己注射を行う場合は、生活習慣病管理料自体を算定できません。 主病が高血圧症または脂質異常症で、診療実態に合う場合は併算定できる可能性があります。 ただし、主病は点数目的で変えるものではありません。 医師の診療内容と医療資源の投入量で判断してください。


Q. 患者に「医療費が高くなった」「拒否したい」と言われたらどう説明する?

まず、制度上の管理料であり、患者が任意に拒否する性質のものではないと整理します。 そのうえで、療養計画書を通じて、病名、目標、食事、運動、検査計画を継続管理する費用だと説明します。

月1回来院の場合、改定前の特定疾患療養管理料、特定疾患処方管理加算、外来管理加算の管理関連合計は333点でした。 改定前後の影響試算は、診療所への影響としても整理されています(GemMedの答申解説)。 生活習慣病管理料(II)も333点です。 3割負担では、どちらも約1,000円です。 月2回来院だった患者では、管理関連の負担が下がり、会計がいくらか安くなるケースもあります。

実際に対応したスタッフが診察時の説明例として次の話法を挙げています。

引用

「これからの健康管理をよりしっかりサポートするための計画書です。目標や食事・運動のアドバイスをまとめています」

会計時には、国の医療制度上、月1回計上する管理料であることを伝えるとしています。

また、負担比較データを院内掲示にすると問い合わせが減ったという意見もあります。 患者対応は、診察時から同じ言葉で説明する方が安定しクレーム減少に繋がりやすいです。


Q. 療養計画書の有無を確認せずに生活習慣病管理料を算定した場合、どうしたらいいですか?

生活習慣病管理料は基本的に「患者の同意を得て治療計画を策定し、当該治療計画に基づき 、生活習慣に関する総合的な治療管理を行った 場合」算定できます。診療録内に医師が患者の同意を得たと記載していても、療養計画書の準備ができていなければ算定するべきではありません。実際に療養計画書の渡し忘れであれば次回お渡しすることで解決できますが、もし準備がなく、患者から生活習慣病管理料を算定し金額を徴収した場合は、当月内に来ていただき、再度説明し療養計画書を渡してください。どうしても月をまたいでしまう場合は、一度返金の手続きをすることをおすすめします。さらにレセプトを提出した後に発覚した場合は、レセプトの取り下げしておくと良いでしょう。

まとめ

生活習慣病管理料の算定要件は、次の順番で確認してください。

  • 対象は高血圧症、脂質異常症(家族性高コレステロール血症除く)、糖尿病のいずれかを主病とする患者
  • 生活習慣病管理料(I)は検査・注射・病理診断を包括し、生活習慣病管理料(II)は検査等を出来高で算定できる
  • 初診料算定月は不可、算定は月1回限り
  • 生活習慣病管理料(I)(II)の切り替え後6ヶ月以内は逆側を算定できない
  • 特定疾患処方管理加算は同月の別日でも算定不可
  • 外来管理加算は同日は算定不可、同月別日は要件を満たせば算定可
  • 生活習慣病管理料(II)で在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料(CPAP)、栄養指導、診療情報提供料、検査の算定漏れがないか確認する

2026年診療報酬改定では、療養計画書の患者署名廃止、21項目の管理料併算定緩和、充実管理加算、眼科・歯科連携加算、糖尿病以外の自己注射の併算定緩和されています。 2026年6月1日施行のため、告示・通知・疑義解釈を必ず確認してください。

まずは、この記事の「併算定不可一覧」と「算定漏れ防止チェックリスト」を印刷し、会計ブースとレセプト点検用フォルダに置いてください。 新人には、対象3疾患、初診月不可、月1回算定、生活習慣病管理料(I)(II)の包括範囲から教えると運用が安定しやすいでしょう。